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2025/07/02
段ボールの製造方法とは?―身近な素材の舞台裏


使用する段ボールの1枚当たり重さの計算

※机上の計算と実物では
多少の重さの誤差はございます。

※重さ計算は材質や厚み
製造元ごとの決まった寸法などにより
異なりますので、詳しく知りたい場合はご購入している会社にお問い合わせください。


STEP1  
段ボールの平米数(㎡)を計算する 

例:W300xD200xH100 の場合


流れ
W300x2=600mm
D(200x2)-3=397mm 
糊付け部分 30mm
600+397+30=1027     


H100+D200=300
=300

流れ1027x幅300=308100÷1000000(㎡に戻す)
0.3081㎡(平米数)


STEP2    
重さ(g)を計算する

例:平米数0.3081㎡ 材質:表K5/120g/裏 厚みAF の場合

AFの場合(1.6) BFの場合(1.4) 
{表K5(180g)+中芯(120g)×1.4+裏K5(180g)}
=528gx0.3081
=163g(重さ)


材質・厚みにより重さが異なりますので
わからないこと・お困りのことがございましたら
お気軽に当社までご相談ください。



段ボールの製造方法とは?
―身近な素材の舞台裏


私たちの生活に欠かせない「段ボール」。

引っ越しや通販、物流の現場でも
頻繁に使われていますが、
その製造方法について詳しく知っている人は
意外と少ないのではないでしょうか?

この記事では、
段ボールがどのようにして作られているのか、
原材料から完成までの工程をわかりやすく解説します。


1. 原材料:古紙とバージンパルプの組み合わせ

段ボールの主な原料は古紙と一部の
「バージンパルプ(新しい木材繊維)」です。
リサイクル性が高く、
環境にやさしい素材として知られています。


「ライナー(表面紙)」には強度が求められるため、
比較的良質な古紙やクラフトパルプが使われます。

「中芯(波状の部分)」には新聞紙や雑誌など、
より柔らかい古紙が利用されます。

これらの古紙は製紙工場で一度水に溶かし、
異物を除去したうえで再度紙として成形されます。


2. 段ボール原紙の製造

段ボールを作るにはまず、
段ボール原紙(ライナーと中芯原紙)を作る必要があります。これは通常の紙と同様に、
長いロール状に加工されます。

①パルプを抄紙機(しょうしき)に通して
 シート状にする

②水分を抜きながら乾燥させて紙の厚みを調整

③巻き取り機でロール状に巻き取る

この段階ではまだ「段ボール」にはなっていません。
あくまで“材料の紙”の状態です。



3. 段ボールの構造を形成する「段ボール加工」

段ボールとして使える状態にするには、
紙を組み合わせて三層構造にする必要があります。
ここで登場するのが
「コルゲーター(段ボール製造機)」です。

コルゲーターの主な工程:
①中芯紙を波形にする(成形)
②加熱されたロールに中芯原紙を通し、
 波型(フルート)に加工します。

③接着剤で貼り合わせる
 波型に成形された中芯に、
でんぷん系の接着剤を塗布し、
両側からライナー(表面紙)を貼り合わせます。

④加熱・圧着して固定
 貼り合わせた紙を加熱・圧着することで、
しっかりとした三層構造の段ボールになります。

この三層構造が、段ボールの「軽くて丈夫」という特性を生み出します。

4. 仕上げ加工と成型

段ボールシートができたら、
最後に印刷・打ち抜き・接着などを行い、
用途に応じた箱に成形します。

①印刷:ブランド名や取扱注意マークなどを印刷

②打ち抜き:型抜き機で必要な形にカット

③接着:のりやホチキスで組み立てられる形に仕上げる

これで、
私たちが普段使っている段ボール箱が完成します。

5. 環境にやさしい素材としての段ボール

段ボールは95%以上がリサイクル素材でできており、
使い終わった段ボールもまた回収され、
次の段ボールへと再利用されます。
環境負荷の少ない素材として、
これからの持続可能な社会でも
ますます重要な役割を果たしていくでしょう。

まとめ
段ボールの製造は、
思ったよりも多くの工程を経て丁寧に作られています。

古紙の再利用から始まり、
原紙の製造、
三層構造の形成、
最終的な箱の加工まで、

一つ一つの段階で工夫と技術が詰まっているのです。
身近にある段ボールも、
こうした背景を知ると少し見方が変わるかもしれませんね。



~段ボール・パッケージ・梱包資材でお困りのことがございましたら~
東京包装までお問い合わせ下さい!~